カウントダウン
「ねぇコレットちゃん。ひとを好きになるってどんな気持ち?」
ふと、訊いてみた。
いつもの笑顔で、コレットちゃんは答えた。
「しあわせ、かな。わくわくして、あったかくって、たのしくて」
「……自分のほうを見てくれなくても?」
「わたしはちゃんと、見てもらってるよ?」
ね?と逆にききかえされて、とまどった。
「俺さまは分かんねえなあ。好きになる、とか、そういうの」
「あのね。わたしもそうだったよ。
世界を再生して、それで終わるはずだったから、誰にも恋なんてしないと思ってた」
「……うん」
「だけど今はゼロスのことが好きで、わたしはすっごくしあわせなんだ」
「そっか、よかったな。俺さまが言っていいのか分かんねえけど」
「ううん、ありがと」
えへへ、と微笑むコレットちゃんの、どこにも無理はみえなくて。
少しだけ、ほっとした。
恋なんか、しない。
だって自分の運命は生まれた時から決められていて、
それに逆らったところで結局は引き離されて、
それでももがいて、あがいて、欲しがったら。
――……こどもたちが。
「……ゼロス?」
「コレットちゃん……。ごめん。多分、俺さま、好きにはならない」
なっちゃいけない。
自分が、一番、嫌悪した、ものになんか。
だから……。
「うん。わかってるよ。
それでもわたしはゼロスが好きで、それでわたしはしあわせだから」
そう言って。
コレットちゃんが笑うから。
……そんな資格なんてないのに、泣きそうになった。
>>Back
そういえばゼロスの「恋なんてしない」感じがなくなるのはいつだろうと考えてこんなのに。