雛鳥のうた

 目が覚めて、
 はじめにとびこんできたのは
 深い、赤。



「コレット……。よかった……!」
 ああ、ロイドの声がきこえる。
 眠るようにぼやけていた感覚が、わたしのところにもどってくる。
「うん。ただいま」
「……おかえり」
「おかえり、コレット!」
 ジーニアスも、リフィル先生も、しいなもいる。
 ぼんやりとしか覚えていないけど、こっちの世界――テセアラで出会った、プレセアもいる。
 それから――

「はじめまして、コレットちゃん。俺さまは――」
「……知ってる。知ってるよ……」
 こっち側の、もうひとりの神子。
「え!?――あの、コレットちゃん!?」
 おかしいな、笑わなきゃいけないのに、わたし、泣いちゃいそうだよ。
「あのね?――……あのね」

 わたし、十六歳になったら天使になるの。
 そして世界を救うから――それが当たり前だったから。
 誰かに恋をする、なんて、考えたこともなかったの。

 だけど、今は。
 ちょっとの間かもしれないけど、天使にならなくていい、今は。


 雛鳥が、さえずるように。
 産声を、あげるように。





 ――あなたをすきになっても、いいですか?

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コレットちゃん側の馴れ初め。一目惚れというより刷り込み……?
彼女が恋愛感情持つのはテセアラ来てからだと思います。神子ふたりは恋なんてしないようにしてる気が。