理由をあげよう

 ゼロスは死にたいんだよね、とコレットちゃんが言った。



「死にたいけど意味もなく死ぬのは嫌なんだよね?
 自分が死んで笑う人がいるのが嫌だから、教皇なんかに殺されるのが嫌だから、
 まだ生きてるんでしょう?」

 死にたいのにね。

 そう言って、見つめる。

 誤魔化す気には、不思議とならなかった。
 多分、コレットちゃんも同じような暗闇を知ってる。


「ねえ、ゼロス」
「ん?」

「わたしの為に――死んでくれる?」

 コレットちゃんは笑っていたから、
 軽い口調でいーよ、と返した。



 それから色々、そりゃあ沢山あったけど。
 俺さまの背中にはオレンジ色の羽が生えて――
 明日は最終決戦、だったりして。

「……ねえコレットちゃん、俺さまいつ死んじゃう訳?」

「んと、わたしがよぼよぼのお婆ちゃんになって、ふらついてベランダから落っこちちゃった時」
「へ?」

「わたしの下敷きになって、わたしの為に死んで?」
「……天使って、年取らないんじゃなかったっけ」


 そうだったっけ?とコレットちゃんは笑った。




 いつかと同じ、優しい顔で。

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初みこみこ。
黒コレットちゃんを目指したのですがあまり黒くない。