ND.2000

   ローレライの力を継ぐ者、キムラスカに誕生す。

     其は王族に連なる赤い髪の男児なり。

   名を「聖なる焔の光」と称す。

     彼はキムラスカ=ランバルディアを新たな繁栄に導くだろう――。





 シュザンヌの子は、燃え立つような赤い髪をしていた。
 王族に連なるものであることを証立てるそれを、自分はどんな目で見ていたのだろう。


「……名前はルークだ、と言ってきた。シュザンヌも気に入ったようだ」

 ファブレ公爵は――赤い髪のルークの父親は、そう告げる。
 まるで預言に沿うように――いや、沿うために、そう告げる。


「……すまない」
「謝るな」

 呟きは、即座に止められて。
 それでも言わずにはいられない。

 シュザンヌが、妹が、もう子どもは産めないかもしれないと知っていて。
 目の前の親友が、妻と子を深く愛するだろうことも知っていて。

 それでもこの子はいずれ死ぬ運命にあるのだと、預言にそう定められているのだと。


「謝罪など必要ないだろう。……私たちは、共犯者なのだから」



 ああ、私たちはいずれ――



 キムラスカ=ランバルディアの繁栄のために、

 この幼い子をいずれ死地に送るのだ。

>>Back

好きなのです親世代。シュザンヌさまは二人に可愛がられてて欲しい。